はなクリニック
疾患説明
整形外科とは
整形外科は、おもに首・肩・上肢・手の疾患や腰・臀部・股・膝・足の疾患などの運動器の「痛み」を扱っている外科系の診療科です。
具体的には腰痛・下肢痛、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、坐骨神経痛、脊柱側彎症、頭痛・頸部痛、肩こりなどの背骨の病気、肩関節周囲炎(俗称 四十肩・五十肩)、関節リウマチ、腱鞘炎、骨粗鬆症や外傷(打撲、脱臼・骨折)、骨粗鬆症などです。
具体的には腰痛・下肢痛、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、坐骨神経痛、脊柱側彎症、頭痛・頸部痛、肩こりなどの背骨の病気、肩関節周囲炎(俗称 四十肩・五十肩)、関節リウマチ、腱鞘炎、骨粗鬆症や外傷(打撲、脱臼・骨折)、骨粗鬆症などです。
整形外科の病気
(1) 腰部脊柱管狭窄症とは
整形外科では、最近は腰部脊柱管狭窄症の患者さんが増えております。
この病気の症状は、腰・臀部痛と下肢痛・足のシビレから始まり、歩行速度が遅くなって、途中で止まってしまい、腰を曲げて一休みをする、しゃがみ込むなどをすると回復してくる、と言う症状を繰り返すのです。また、一方では自転車に乗ったり、椅子に座っていると全く症状が消えてしまうのです。これらが特徴的な症状ですので、これだけである程度の診断が付きます。
腰を曲げると症状が軽くなるので、スーパーでの買い物の際にはカートを押すと軽く歩けるのです。ですから町中でシルバー・カーを押している人達の多くは、この腰部脊柱管狭窄症の患者さんなのです。若い人達には中々理解できない症状です。
症状が進行(腰痛や足のシビレが増悪(症状が悪くなること)して、歩行速度が遅くなったり、休まずに歩ける距離が短くなったり)すると、広い道路では青信号の時間内に横断出来なくなったりします。そして特に一番困るのは、トイレに間に合わなくなる事です。
この病気の診断には、整形外科医に診察を受けて、レントゲン検査、MRI検査などを受けて確定診断を受けます。其の結果で治療を始めます。
治療の基本は保存療法であり、先ずは神経の循環を改善するクスリを飲む事です。そして腰部の安静のために腰を軽く曲げた姿勢を保持するコルセットを着ける事です。これにリハビリとして、腰部の保温と坐骨神経の電気刺激を受けると有効で、症状が軽減します。しかし、これらの保存療法を行っても、効果が上がらない事もあります。この理由は、高齢のために変形性腰椎症や骨粗鬆症を伴っている事が多いために、保存療法だけでは限界があるのです。
限界に達したときには、最終的には手術療法が必要になります。神経を圧迫している部位を緩める事です。背骨の病気を専門としている医師であれば、安全に手術を受ける事が出来ます。
私は、特に泌尿器症状(トイレに間に合わない)が出てきた時には、成人としての尊厳を保つために必ず手術を受けるべきと考えます。
この病気の症状は、腰・臀部痛と下肢痛・足のシビレから始まり、歩行速度が遅くなって、途中で止まってしまい、腰を曲げて一休みをする、しゃがみ込むなどをすると回復してくる、と言う症状を繰り返すのです。また、一方では自転車に乗ったり、椅子に座っていると全く症状が消えてしまうのです。これらが特徴的な症状ですので、これだけである程度の診断が付きます。
腰を曲げると症状が軽くなるので、スーパーでの買い物の際にはカートを押すと軽く歩けるのです。ですから町中でシルバー・カーを押している人達の多くは、この腰部脊柱管狭窄症の患者さんなのです。若い人達には中々理解できない症状です。
症状が進行(腰痛や足のシビレが増悪(症状が悪くなること)して、歩行速度が遅くなったり、休まずに歩ける距離が短くなったり)すると、広い道路では青信号の時間内に横断出来なくなったりします。そして特に一番困るのは、トイレに間に合わなくなる事です。
この病気の診断には、整形外科医に診察を受けて、レントゲン検査、MRI検査などを受けて確定診断を受けます。其の結果で治療を始めます。
治療の基本は保存療法であり、先ずは神経の循環を改善するクスリを飲む事です。そして腰部の安静のために腰を軽く曲げた姿勢を保持するコルセットを着ける事です。これにリハビリとして、腰部の保温と坐骨神経の電気刺激を受けると有効で、症状が軽減します。しかし、これらの保存療法を行っても、効果が上がらない事もあります。この理由は、高齢のために変形性腰椎症や骨粗鬆症を伴っている事が多いために、保存療法だけでは限界があるのです。
限界に達したときには、最終的には手術療法が必要になります。神経を圧迫している部位を緩める事です。背骨の病気を専門としている医師であれば、安全に手術を受ける事が出来ます。
私は、特に泌尿器症状(トイレに間に合わない)が出てきた時には、成人としての尊厳を保つために必ず手術を受けるべきと考えます。
(2) 脊柱側彎症とは
背骨(脊柱)が左右曲がる事(彎曲)を脊柱側彎症と言います。多くの場合、彎曲にねじれが伴っていることが多いものです。これはレントゲンで診断できます。
側彎症が進行すると、主として美容上の問題が出てきますので、間接的に心理的なストレスや背部痛・腰痛が出てきたり、彎曲の程度が強くなると、心臓・循環器障害や呼吸機能障害が出て来る事もあります。
背骨は、頸椎には 7個の脊椎骨、胸椎には 12個の脊椎骨、腰椎には 5個の脊椎骨があります。胸椎には左右に 12本の肋骨(あばら骨)が付いております。この肋骨の上に肩甲骨が載っています。
側彎症は、主に胸椎に起こる事が多いので、胸椎に繋がっている肋骨の変形と、肩甲骨の隆起が同時に起こってくるのです。これが美容上の問題になるのです。
側彎症の診断には何処でも誰でも簡単に出来る4つのポイントがあります。(1):左右の肩の高さが異なる、(2):ウエストラインのカーヴが左右で異なる、(3):肩甲骨の膨隆が疑われる、(4)お辞儀をすると肋骨や肩甲骨の膨隆が目立ってくるの4つです。
数年前からは、小・中学校での健康診断でこの4つのポイントをチェックする事が行われるようになりましたので、早期に発見される事が出来るようになって来ています。(側弯症検診は1979年(昭和54年)から行われています)
側彎症を分類すると、A:機能性側彎症;何らかの原因で一時的に起こる側彎で、原因がなくなると側彎が消えます。腰部椎間板ヘルニアが典型例です。B:構築性側彎症;背骨の回旋(ねじれ)を伴っており、簡単には真っ直ぐには戻りません。
Bを更に分類すると、1:特発性側彎症;全体の 80~85%を占めており、発症原因は現在も不明です。2:原因が分かっている側彎症;先天性側彎症、神経・筋原性側彎症、神経線維腫症性側彎症、間葉系疾患性側彎症、その他などです。
特に問題になるのは特発性側彎症です。これはさらに3種類に分類されます。(1) 乳幼児期側彎症: 3歳以下で発症、男子に多い。 (2) 学童期側彎症: 4~9歳で発症、進行しやすい。(3) 思春期側彎症: 10歳以後に発症して、女子に多い。以上のようになっております。
側彎症の治療としては、早期発見・治療が大切です。レントゲンでの彎曲度( Cobb角 )を指標に治療を行います。
但し、治療とは、元の状態の真っ直ぐな背骨に戻す事ではなく、側彎の進行程度を遅らせる事を言います。真っ直ぐな元の状態には出来ません。其の手段として装具療法と手術療法があります。
側彎の程度は、レントゲンでの角度(コブ角)で決めていきます。
0~10°:ほぼ正常と見なします。
10~14°:要注意(家庭、学校、学校医)。定期診断では慎重に注意を払う。
15~24°:定期的な観察(3~6か月ごと)を要する。
25~45°:治療の適応となります。特に成長期にあるときは、成長の妨げとならないように装具療法や持続牽引療法が行われます。
45~50°以上:手術療法となります。部位・程度、年齢、循環器、呼吸器機能などを考慮しながら、固定範囲、術式を考慮する。
その他にも、思春期側彎症は、女子に多く美容上の問題から、装具療法を嫌がる傾向がありますので、早期に手術療法を考慮する事もあります。またCobb角が25度以上でも治療に抵抗性があったり、Cobb角が徐々に増加する場合は、手術の適応となります。
側彎症が進行すると、主として美容上の問題が出てきますので、間接的に心理的なストレスや背部痛・腰痛が出てきたり、彎曲の程度が強くなると、心臓・循環器障害や呼吸機能障害が出て来る事もあります。
背骨は、頸椎には 7個の脊椎骨、胸椎には 12個の脊椎骨、腰椎には 5個の脊椎骨があります。胸椎には左右に 12本の肋骨(あばら骨)が付いております。この肋骨の上に肩甲骨が載っています。
側彎症は、主に胸椎に起こる事が多いので、胸椎に繋がっている肋骨の変形と、肩甲骨の隆起が同時に起こってくるのです。これが美容上の問題になるのです。
側彎症の診断には何処でも誰でも簡単に出来る4つのポイントがあります。(1):左右の肩の高さが異なる、(2):ウエストラインのカーヴが左右で異なる、(3):肩甲骨の膨隆が疑われる、(4)お辞儀をすると肋骨や肩甲骨の膨隆が目立ってくるの4つです。
数年前からは、小・中学校での健康診断でこの4つのポイントをチェックする事が行われるようになりましたので、早期に発見される事が出来るようになって来ています。(側弯症検診は1979年(昭和54年)から行われています)
側彎症を分類すると、A:機能性側彎症;何らかの原因で一時的に起こる側彎で、原因がなくなると側彎が消えます。腰部椎間板ヘルニアが典型例です。B:構築性側彎症;背骨の回旋(ねじれ)を伴っており、簡単には真っ直ぐには戻りません。
Bを更に分類すると、1:特発性側彎症;全体の 80~85%を占めており、発症原因は現在も不明です。2:原因が分かっている側彎症;先天性側彎症、神経・筋原性側彎症、神経線維腫症性側彎症、間葉系疾患性側彎症、その他などです。
特に問題になるのは特発性側彎症です。これはさらに3種類に分類されます。(1) 乳幼児期側彎症: 3歳以下で発症、男子に多い。 (2) 学童期側彎症: 4~9歳で発症、進行しやすい。(3) 思春期側彎症: 10歳以後に発症して、女子に多い。以上のようになっております。
側彎症の治療としては、早期発見・治療が大切です。レントゲンでの彎曲度( Cobb角 )を指標に治療を行います。
但し、治療とは、元の状態の真っ直ぐな背骨に戻す事ではなく、側彎の進行程度を遅らせる事を言います。真っ直ぐな元の状態には出来ません。其の手段として装具療法と手術療法があります。
側彎の程度は、レントゲンでの角度(コブ角)で決めていきます。
0~10°:ほぼ正常と見なします。
10~14°:要注意(家庭、学校、学校医)。定期診断では慎重に注意を払う。
15~24°:定期的な観察(3~6か月ごと)を要する。
25~45°:治療の適応となります。特に成長期にあるときは、成長の妨げとならないように装具療法や持続牽引療法が行われます。
45~50°以上:手術療法となります。部位・程度、年齢、循環器、呼吸器機能などを考慮しながら、固定範囲、術式を考慮する。
その他にも、思春期側彎症は、女子に多く美容上の問題から、装具療法を嫌がる傾向がありますので、早期に手術療法を考慮する事もあります。またCobb角が25度以上でも治療に抵抗性があったり、Cobb角が徐々に増加する場合は、手術の適応となります。
ところで、
ところで、話は変わりますが、美容整形外科と本来の整形外科を混同して理解していらっしゃる方が多くいるように思います。
本来の整形外科は、ヒトが運動器の病気なってしまった時に、可能な限り元の状態に戻す・近づける治療を行っているのです。この名称は明治時代から継続しております。
一方で、美容整形外科はこの世に全く存在しない事を作る医療です。言うなれば衣服の様にファッションに相当するもので、新しく自己の希望に合う医療を行うものです。病的症状が存在しない部位にこの世に存在しない新しい医療を行うのが美容整形外科であり、これは形成外科医療というべきものです。この為に保険外診療になるので治療費は全額自己負担(自費診療)なのです。
この美容整形外科外科は皮膚科からの独立した診療科です。
(一部 美容整形外科領域でも保険適応疾患はあります。たとえば生まれつきの病気、変形の治療、外傷や火傷の治療、がん切除後の再建術等は健康保険の対象になります。)
本来の整形外科は、ヒトが運動器の病気なってしまった時に、可能な限り元の状態に戻す・近づける治療を行っているのです。この名称は明治時代から継続しております。
一方で、美容整形外科はこの世に全く存在しない事を作る医療です。言うなれば衣服の様にファッションに相当するもので、新しく自己の希望に合う医療を行うものです。病的症状が存在しない部位にこの世に存在しない新しい医療を行うのが美容整形外科であり、これは形成外科医療というべきものです。この為に保険外診療になるので治療費は全額自己負担(自費診療)なのです。
この美容整形外科外科は皮膚科からの独立した診療科です。
(一部 美容整形外科領域でも保険適応疾患はあります。たとえば生まれつきの病気、変形の治療、外傷や火傷の治療、がん切除後の再建術等は健康保険の対象になります。)